整理収納アドバイザー1級取得を目指している方の第一関門である、一次試験。
制限時間90分、問題数100問を解く筆記試験であり、70%以上正解でないと合格できません。合格率は、70~80%ほど(2019年7月時点、公式HP参照)。
その一次試験が、2019年7月から、オンラインで受験できるようになったのです!
その名も「CBT(Computer-Based Testing)受験」
今回は、実際に整理収納アドバイザー1級一次試験をCBT受験してみて、CBT受験のメリット・デメリットや実際の試験の流れを、経験者として感想もふまえお伝えしたいと思います。
CBTとは
まず、「CBT」という言葉を初めて聞いた方もいらっしゃるかもしれないので、「CBT」の定義を、CBT受験システムの運営組織である株式会社CBT-SolutionsのHPから引用して説明します。
ITによりネットワーク化された全国260会場を超えるテストセンターにて、コンピューターで試験を実施するサービスで、受験申込・試験実施・合否通知までの自動化を実現します。
主催者は受験票や合否通知発送、問題印刷、会場確保、試験官派遣などの手間がなくなり、受験者は1年間を通じて好きな場所で受験が出来るため利便性も飛躍的に向上します。
要は、資格認定を行う主催者も受験者もWIN-WINの関係となる、革新的な受験システムなのです!
既にCBT受験を導入している認定資格は数多くあり、有名どころだと漢検、金融業務能力検定、アマチュア無線資格などが挙げられます。
CBT受験と一般受験の違い
公式HPの内容を参考にCBT受験と一般受験の違いをまとめると、下表のようになります。
項目名 | CBT | 一般 |
---|---|---|
受験料 | 17,280 円(税込) | 10,800 円(税込) |
試験申込可能日 | 試験日より3日以上前まで | 試験日より15日以上前まで |
試験日 | テストセンターの空き状況により自由に選択できる | ハウスキーピング協会が指定した日の中から自由に選択できる |
試験会場 | 全国260か所のテストセンター | 札幌、仙台、金沢、東京、静岡、名古屋、大阪、広島、松山、福岡、沖縄 |
試験方式 | コンピュータ上で選択式 | マークシート式 |
結果発表 | 即時判定 | 試験日から約1ヶ月後 |
結局、どちらの受験方法を選択した方が良いか?
もうね、最初に結論をはっきり言います。
言っちゃった!でも本当!
要は、CBT受験の方が試験日も試験会場も選択肢が圧倒的に豊富で、なおかつ結果発表まで待たなくていいっていうのが本当に最高なんですよ。
さらに試験方式がコンピュータということは、筆記用具、受験票、時計すら持参する必要がなく、己の身1つと身分証明書さえあれば受験できてしまうんですよ?!
これもすごく大きなメリットなんです。忘れ物ないかな?って受験前に緊張しない。
さらに、マークした場所ズレてないかな?って気にしなくてもよい。
今まであった受験ストレスが大幅に減少します。
CBT受験の申込~試験までの流れ
1.ハウスキーピング協会へ申込する
https://housekeeping.or.jp/about_license/grade1/examination-cbt/
2.受講料をPayPalで支払う
3.CBTから「ログインID」・「ログインパスワード」の2通のメールを受信する
4.CBTからのメールに従いCBTに受験申込を行う
5.会場(テストセンター)にて受験
6.受験当日 結果発表
試験日の変更・キャンセルも可能だけど…
もし、やっぱり試験日を変更したい…という事態が発生した場合は、マイページより受験日の3日前まで可能です。
受験日の2日前からは変更・キャンセルが一切できません。
ただし、CBT試験も例外ではなくキャンセル料が発生するため、極力変更・キャンセルは実施しないようにしましょう。
キャンセル規定の詳細については公式HPのキャンセル規定を参照下さい。
キャンセル料は2019年7月時点で以下のとおりです。
申込み~32日前 | 10% |
---|---|
31日~15日前 | 30% |
14日~当日 | 100% |
CBT受験当日の流れ
当日のスケジュール
私が受験したテストセンターのレイアウトはこんな感じでした。
こちらのレイアウトと照らし合わせながら、当日のスケジュールを確認してみて下さいね!
(1)試験会場の受付にて本人確認書類を提示
(2)受験時の注意事項について確認後、同意書に署名
(3)携帯電話や上着などの私物を指定のロッカーへ保管
(4)試験開始時間よりも早く来た場合は待合①で待つ
(5)試験開始時間より10分ほど前になったら待合②へ移る
(6)試験官による受験方法の説明を受け、試験室へ入室
(7)指定の席へ着席後、試験官の指示に従い試験を開始
(8)チュートリアルを体験後、試験問題を解く
(9)試験終了後、試験結果を印刷して受付で印刷用紙を受領
(1)試験会場の受付にて本人確認書類を提示
先ほども書きましたが、受験当日に持参するものは本人確認書類のみ!
ただし、本人確認書類であれば何でもいいわけではないため、こちらのページで有効な本人確認書類を事前に確認しておいて下さいね。
(2)受験時の注意事項について確認後、同意書に署名
受験時の注意事項については、受付の方が親切に説明など…してくれません。
ただ、注意事項が書かれた紙を渡されるだけです。
まぁここまで来たら署名しないわけにもいかないのですが、「試験結果は印刷ボタンを押して印刷して下さい」など重要な情報も記載されているので、一通り目を通して同意書に署名しましょう。
(3)携帯電話や上着などの私物を指定のロッカーへ保管
試験室での飲食や私物の持ち込みは一切禁止なので、私物はロッカーへ保管する必要があります。
そしてここですごく重要なポイントが2つ!
①ロッカーのキーについている札で「席の場所」を必ず確認してから、私物を入れるロッカーの場所を決めよう!
②携帯電話は必ず電源OFFにしてからロッカーへ保管しよう!
③本人確認書類はロッカーに預けないように気をつけよう!
①はどういうことかというと、ロッカーのキー番号=席の番号になっているんですよ。
ロッカーのキーには下図のような席の場所を表す札がついていて、このキーのロッカーに荷物を入れると赤色で塗られている部分の席に座って試験を受けることになることを示しています。
そのため、「なるべく端っこの席で受験したい」など希望がある場合は、ロッカーの場所にこだわりましょう!
次に、②についてですが、試験前に試験管の説明を受けるときに、携帯電話は電源OFFにしたか必ず聞かれます。
そのときあわててロッカーの元へ行き、携帯電話の電源OFFをわざわざやりにいかなくてもいいように、ロッカーに私物を預ける段階で携帯電話の電源をOFFにしましょう!
そして、③についてですが、本人確認書類は受験票代わりになるため、試験室に唯一持ち込む私物となります。誤ってロッカーに他の私物と一緒に預けないように気をつけて下さいね。
(4)試験開始時間よりも早く来た場合は待合①で待つ
私はすごく方向音痴なので、不安で早めに家を出たのですが、案外迷わず試験会場に到着してしまいました。そのため、試験時間よりも40分以上前に受付まで完了してしまいました。
この場合、テストセンター内で待機することが認められています。
それが待合①のスペースですね。ふかふかの椅子が数個並べられています。
ただし、机などは置かれていないのでしっかり勉強する場所としては不向きです。ただ、最後に悪あがきでテキストを眺めたりする場所としてはありがたいスペースですw
また、あまりにも試験時間より早く到着した場合は、試験室が空いていれば試験時間を早めることも可能だそうです。
(5)試験開始時間より10分ほど前になったら待合②へ移る
この待合②の場所に移ったら、いよいよ試験開始前の合図です。
近くに試験官がいて、下記の事項を聞かれます。
①身分証明書とロッカーキーがあるか
②ロッカーの中に入っている携帯電話は電源OFFになっているか
③ポケットに何も入っていないか。
①と②については前項で説明したとおり。
③については、実際に立ってポケットを裏返して何も入っていないことを試験官に見せる必要があります。
↓こんな感じ
なんか、不正行為していないか、めっちゃ監視されている感じ…。
(6)試験官による受験方法の説明を受け、試験室へ入室
試験官からの説明といっても、
「指定された席に座ってね。」
「最初に「タイプA」のボタンをクリックしてから(試験官が手渡ししてくれる)ログインIDとパスワードを入力して試験始めてね。」
と言われてほぼ終わりです。即終了。
まぁ、大切なことは試験申込時や同意書に記載されているから、今更同じ内容を説明しない、ってことかもしれませんね。。。
(7)指定の席へ着席後、試験官の指示に従い試験を開始
指定の席に着席すると、PCモニター、マウス、そしてイヤーマフが置かれています。
「周りの音が気になる方はご自由にお使い下さい」とのこと。
なんて気がきく!!!
本当に音が遮断されて、快適に試験を受験することができました。なお、試験官が指示した音さえ聞こえませんでした。。。勝手に自分のタイミングで試験を始めてしまいました。
(8)チュートリアルを体験後、試験問題を解く
さて、試験が開始したからといって、すぐに試験問題を解けるわけではなく、PC操作に慣れるためのチュートリアルを体験する必要があります。
まぁ、チュートリアル受けなくても大体操作方法は分かると思うのですが、1つだけ絶対覚えておいてほしい操作があって…それは、チェック機能!
問題を解くときの画面って、下図のような構成なのですが(※あくまでイメージです)、
問題の最初の一行目の左にある□のボックス…ここにチェックを入れると、後から「回答状況」をクリックしたとき、また見直すことができるんですよ!
そのため、後で見直したい問題が出たときは、必ずこの□部分にチェックを入れることを忘れないようにして下さいね!
チュートリアルでも目立って説明してくれないので、注意です!
(9)試験終了後、試験結果を印刷して受付で印刷用紙を受領
「試験終了」をクリックしたら、本当に1秒くらいで合否結果が表示されます。
合格の場合は赤文字で「合格」とババ~ンと出るので嬉しいです。
点数は教えてくれません。
しかし、試験結果を印刷すると、「合格」の文字は見当たらず…
「お疲れさまでした。」の一言のみ。
CBT試験を終え、率直な感想
私は今回、CBTで整理収納アドバイザー1級一次試験を受験して本当に良かったです。
いや、今後は整理収納アドバイザーだけでなく、多くの資格がCBT方式で受験できるようになると信じています。
それくらい、画期的で便利な受験システムでした。
デメリットである「受講料が高い」も、”これだけ高いお金を払って受験するなら絶対落ちないぞ!”という動機付けにして、多くの方がCBT方式で受験し、合格を勝ち取ってもらいたいです。
ただ、本当に…試験結果を印刷したときに「合格」か「不合格」か明記されるよう改善してもらいたいです!これだけは本当にお願いします!!
ここまで読んでいただき、まことにありがとうございました!!!